2023年8月23日
皆さん、おはようございます!あるいはこんばんは!
今回のポストではモバイル開発のクロスプラットフォーム開発について話したいと思います。
基本的にネイティブアプリ開発はあるプラットフォーム専用に設計されたツールやプログラミング言語(iOSアプリの場合はObjective-CとSwift、Androidソリューションの場合はJavaとKotlin)に依存してしまいます。
しかしクロスプラットフォーム開発とは、両方のプラットフォームで同じように動作するプログラミング方法です。
皆さん、まさかと思いますが、
「クロスプラットフォーム開発でSwiftとKotlinを使わずに、一つの言語だけで、一つのアプリ開発できるんだ!なんと便利な技術!」
と思っていないでしょうか?
その考え方、間違ってはいないと思いますが、やはり、それぞれの利点と欠点があります。
1. 短時間で開発可能
クロスプラットフォームで使用する共通のコードの場合、それぞれのプラットフォームでコーディングする必要がなくなり、開発が早くなります。
各OSのネイティブコードを書く必要がなく、さまざまなモバイルデバイスをサポートするための多数の開発ツールを学ぶ必要もありません。
クロスプラットフォーム開発で、すべてのプラットフォームのバグを修正したり、機能を追加したりする際に、各プラットフォームごとに個別に行う必要はありません。
2. 低コスト
ネイティブ開発には、異なるスキルセットを持つメンバーが必要になるため予算と時間はプラットフォームごとに考えなければなりません。
クロスプラットフォーム開発では、2つのアプリを同時に構築せず、全メンバーが同じツールを使用するので、少人数の開発チームで十分であり、結果として開発コストを抑えられます。
さらに、クロスプラットフォームのモバイルアプリ開発は、React NativeなどのJavaScriptベースのフレームワークを使用することが一般的であり、学習コストが大幅に低いです。
3. アプリのデザインは異ならない
独立したiOSアプリとAndroidアプリを開発すると、見た目を同じにするという点においてiOSのチームとAndroidのチームが協力することが必要です。
クロスプラットフォーム開発で開発する場合、iOSとAndroidで一貫したブランドイメージを作成でき、ユーザーはプラットフォームを変えても違和感を感じません。
クロスプラットフォームモバイルアプリ開発は数多くの利点がありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。
1. UXとUIデザインのクオリティ
ネイティブアプリはそれぞれのプラットフォームに適したUX/UI機能を持っています。
iOSとAndroidそれぞれで個別のコードベースを使用するため、これらの端末が持つすべての組み込み機能を活用することができます。
一方、クロスプラットフォームモバイルアプリ開発は、両プラットフォーム用に共通のコードベースを使用するため、開発者が使用できる機能が制限されます。
モバイルデバイスが提供するすべての機能を利用できず、ユーザーエクスペリエンスが悪化する可能性があります。
2. アップデートの遅れ
OSが新しい機能を追加した場合、使用しているクロスプラットフォームのフレームワークでそれがすぐに利用できるわけではありません。
新機能を利用できるようにするには、フレームワークが更新されるまで待たなければならないためユーザーが新しいアップデートや機能リリースの遅れに対して満足しない可能性があります。
3. パフォーマンスへの影響
クロスプラットフォーム開発は2つのOSでの開発です。
そのため、OSやデバイスによってさまざまな問題が発生します。
また新しいデバイスがでた場合、全ての機能を活用することができるかどうかわかりません。
なぜなら、古いバージョンや性能の低いバージョンでもアプリが動作するようにする必要があるからです。
見た目のバグも発生しやすいです。例えば、小さかったり古かったりするデバイスではボタンが画面の一部に隠れてしまい使用できない可能性がありますが、大きな新しいデバイスでは問題が発生しないかもしれません。
クロスプラットフォーム開発は、1つのコードベースが必要なため簡単だと思うかもしれませんが、やはり利点と欠点があります。
そして、クロスプラットフォームのモバイルアプリ開発フレームワークは、特に初心者の開発者にとっては使いづらいです。
なぜなら、iOSとAndroidの開発の経験が必要だからです。
もしアプリがプラットフォームのUI/UXと一貫性を持ち、特定のハードウェア機能、または最新のモバイルの機能を活用する必要がある場合、クロスプラットフォーム開発は適していないかもしれません。
クロスプラットフォーム開発は開発コストをカットできるので、少ない機能や小さなデータベースを使用する開発プロジェクトであればクロスプラットフォーム開発は相応しいかもしれません。