2021年08月06日
こんにちは、営業部のKuZです。
オリンピックも終盤に差し掛かってきた今日この頃…
連日熱戦が繰り広げられていますが、オリンピックが始まる約1週間前、弊社の営業部でも負けられない戦いがあったのです。
そう、それは「G検定」!!
一般社団法日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催している資格試験で、ディープラーニングの基礎知識とそれを事業に活用する能力・知識を有しているかを確認する試験です。
弊社のAIプラットフォーム「HAMPANAI AI」を販売していくうえで、営業部ではこのG検定の取得を推奨しています。
「ディープラーニングの基礎知識」といいますが、なめてかかると痛い目を見ます。
ディープラーニングに知見のある人にとっては基礎知識といえるかもしれませんが、
高校時代数学9点・私立文系出身・AIに触れてから3ケ月
の私にとっては全然基礎知識ではありません!
そんなディープラーニングの知識ゼロの私でも約1日(25時間)の勉強時間でG検定に合格することができました!✨
↑合格通知メール
ご覧の通り、合格率は61.5%。
受ける回によっても合格率は変わりますが、約3~4割の受験者が不合格なので、それほど簡単ではありません。
そんなG検定に知識なしの私がどのようにして受かったのか、実際のスケジュールに沿って勉強法を公開します!
「こんな勉強法でも受かるのか」と少しでも参考になったら幸いです。
「G検定」って聞いたことはあるけど、実際の受験方法や出題範囲は全く知りませんでした。
そこで、一旦G検定の概要について調べてみることに↓↓
2021年第2回G検定 | |
試験日 | 2021年7月17日(土)13:00~ |
試験形式 | 知識問題(多肢選択式・穴埋め式)、オンライン実施(自宅受験) |
問題数 | 200~220問 |
試験時間 | 120分 |
出題範囲 |
・人工知能(AI)とは |
受験料 |
¥13,200 -(税込み) |
試験概要のポイントは以下の通り
①試験形式がオンライン(自宅受験)
このような類の試験は、テストセンターに受けにいくことが多いですが、G検定は自宅受験が可能!
ということは、試験中に分からないことがあったらその場で調べることが可能なわけです。
この「試験中に調べる」という行為をいかにうまく利用できるかが試験合格の上で大切になってきます。(後ほど詳しく述べます)
②試験時間120分に対して問題数が200問以上
回答時間は、見直す時間も含めると1問あたり30秒が限界。
分からない問題が出てきた時に調べる時間をいかに短くできるかが重要です。(後ほど詳しく述べます)
③出題範囲を網羅している参考書を買う
出題範囲は受ける年によっても変わってくるそうですが、今年は大きく分けて上記の8分野。
この8分野が記載されている参考書を購入することが大切です。
その他の部分では、
・申込期限を確認し、間に合うように申込すること
・受験料が少々お高めなので、自分のお財布と相談すること(弊社では合格した場合、受験料が後から支給されます)
くらいを気にすればOK!
試験概要を調べ、出題範囲が分かったところで、その範囲が網羅されている参考書や問題集を購入しましょう。
私が調べた限りですと、どの参考書も同じような目次なので、自分が読みやすいものを選ぶのが良いです。
私が購入した参考書は以下の通り。(Amazonで購入)
深層強化学習ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版
価格(Amazon):¥3,080(単行本)
G検定を主催しているJDLAが監修している公式テキスト
非常に丁寧な解説と理解度チェックとして章末には問題もあり、教科書として1から学習する際には最適なテキストです。
知識なしの私にとっても優しく読みやすかったです。
網羅している範囲は以下の7つ
①人口知能(AI)とは
②人工知能をめぐる動向
③人工知能分野の問題
④機械学習の具体的手法
⑤ディープラーニングの概要
⑥ディープラーニングの手法
⑦ディープラーニングの社会実装に向けて
徹底攻略ディープラーニングG検定ジェネラリスト問題集 第2版
価格(Amazon):¥2,310
問題がメインのテキストですが、解説では参考書にはない情報や、覚えやすいようにまとめられた表や図があります。
こちらのテキストの購入目的は以下の通りです。
①インプットした知識を問題を解くことで定着化・アウトプットするため
②JDLA公式テキストに載っていない数理・統計の範囲が網羅されているため
以上、私が購入した参考書・問題集はこの2冊です。
試験2週間前の土曜日、さっそく届いたばかりの参考書を読み始めました。
参考書のページ数は348ページ(「Appendix:事例集」を除く)。
最初の土日に3時間100ページずつ、計200ページ。
平日は1日1時間30ページずつ、計150ページ。
1週間で参考書を読了しました。
私は、読んで覚える派なので短時間で済みましたが、書いて覚える派の方はもっと時間がかかるかもしれません。
文系脳なので、「人工知能(AI)とは」~「人工知能分野の問題」、「ディープラーニングの社会実装に向けて」はすんなりと頭に入ってきて覚えやすかったですが、「機械学習の具体的手法」~「ディープラーニングの手法」は関数やディープラーニングの概念など背景知識がないと分からない内容だったので、全く頭に入ってきませんでした。
しかし、そこで何度も見直して覚えようとすると時間がかかってしまうので、分からなかったことは一旦スルーで。
とりあえず読了することを目標とします。
試験1週間前の土曜日から日曜日にかけて、問題集を1周します。
1周といっても、最終章は「総仕上げ問題」となっていますので、この章は試験直前の確認のために取っておきましょう。
最終章を除くと全部で180ページ。
そのうち約半分ずつで問題と解説に分かれているので、問題集1周は結構早く終わります。
問題集1周目の目的は、「自分が何を理解できていないのか認識する」ことです。
参考書1周目を終えて、どの部分を理解できていて理解できていないのかを、問題を解くことでより明確になっていきます。
私の場合、案の定参考書を読んでいるときに躓いていた「機械学習の具体的手法」~「ディープラーニングの手法」は全くというほどできていませんでした。
そこで、その分野をどう理解できていないのか分析する必要があります。
例えば、「そもそも言葉の意味が分からないのか」、「数学的な知識がないのか」、「単語は覚えていてもそのつながりを覚えられえていないのか」などです。
それによって、参考書2週目をどう読んでいくのかのアプローチが変わってきます。
解説をじっくり読みながら、しっかりと分析して次の参考書2週目に活かしましょう。
問題集1周目で理解できなかった分野のみを、参考書で2周目として復習しましょう。
すでに1周している分読むスピードは速くなります。
その分、「どう理解できなかったのか」を分析結果に合わせながら丁寧に勉強していきましょう。
例えば、
・言葉の意味が分からない場合は、その意味を調べる。
・数学的知識がない場合は、数学に強い友人に聞いたり、YouTubeでその関数について解説している動画を見て理解する。
・単語と単語のつながりが覚えられていない場合は、まずは参考書のどの章にはどの見出しがあるのか、その見出しにはどの単語があるのかと掘り下げていく。そして各単語がどのようなつながりがあるのかを体系図としてまとめる。
このように丁寧に勉強していくことで、自分の中での疑問点を解消していきましょう。
全てを完璧に覚える必要はないです。
問題集2周目で1周目で間違えた問題のみを解きましょう。
参考書2周目でどれだけ理解できたかを確認するためです。
2周目でも間違えた問題は、チェックをつけ、じっくり解説を読んで理解しましょう。
いよいよ、試験前日。問題集2周目が完了したら、問題集の最終章・総仕上げ問題に取り掛かりましょう。
この章の問題数は本番と同じ200問以上なので、実際の本番時間の2時間以内で解くようにしましょう。
この章で8割ほどの正答率があると翌日の試験に自信を持って臨むことができるでしょう。
正答率が低い場合は、しっかり解説を読みつつ、再度参考書などもチェックしながら不明点を解消しましょう。
試験概要でも述べましたが、G検定「試験中の検索は可能だが、1問あたりの回答時間が30秒と非常に短い」という特徴があります。
よって、いち速く試験中に分からない問題を検索して解答を導きだす必要があるのです。
そのためには準備が非常に重要です。試験直前の2時間では、この準備に時間を使いましょう。
例えば、
①パソコンを2台用意する
・パソコンを2台所有している方は(会社から持って帰れる場合は前日に持って帰る)、1台を解答用に、もう1台を検索用に利用できるように2台準備しましょう。
②カンペを用意する
・自分で作成した体系図やまとめたメモ等をPC上にまたは印刷していつでも見られるようにしましょう。
・「G検定 カンペ」と検索すると、様々なカンペサイトが出てきますので、自分に合うカンペサイトをPC上に表示させておきましょう。また、そのカンペサイトの中でもどの分野がどの部分にあるのかということも頭に入れておくとすぐにスクロールすることができます。
③参考書や問題集に付箋を貼る
・何度読んでも解いても分からなかった部分に付箋を貼り、それに見出しを書くことで、試験中もすぐに分からない部分を見返せるようにしておきましょう。
そしてこれがG検定本番に挑む上での最強布陣!!
この布陣さえ作れれば、もう勝ったも同然です。
実際の試験では、参考書や問題集に載っていない問題が半分ほど出ました。
そこで焦るのではなく、冷静になることが大切です。
問題を以下のようにレベル分けし、そのレベルに合った解答方法を行いましょう。
分かる問題:すばやく15秒以内に解答を目指しましょう。
見覚えあるけど、答えに確信がない問題:
・まずはPC上のカンペサイトで答えが合っているか確認。そこで素早く検索するために、「ctrl + F」でサイト内を単語検索しましょう。
・カンペサイトにない場合は、参考書や問題集の付箋部分から素早くページを開き、解答を導きましょう。付箋部分にない場合は索引ページから探すのもありです。30秒以内での解答を目指しましょう。
全く分からない問題:
・一旦自分の中で解答の検討をつけましょう。大学受験の国語の解答方法のように、日本語的・常識的に間違いであるものや、「どれも○○」といった全肯定・全否定は答えになりにくいので、そのような選択肢は省きましょう。
・そして消去法で目星をつけた選択肢をググりましょう。ググる際もただ闇雲に選択肢の単語をググるのではなく、問題文に出てくる単語と選択肢の単語を組み合わせることで、検索結果が絞られて素早く解答を導き出せます。45秒以内での解答を目指しましょう。
目標解答時間内に答えられない問題:
・それぞれの解答方法で目標解答時間が設定してありますが、その時間内に答えられない場合は、とりあえず「ぽい」選択肢で解答して、チェックをつけておきましょう。
・最後に時間が余った際にチェックした解答を振り返り、再度調べて確実な正解を導きましょう。
以上のような問題の解答方法をすることで、グッと合格に近づくので、試験中の検索方法を工夫することは非常に大切です。
以上が私が実際に行ったG検定の勉強方法と試験本番の解答方法です。
実際の結果の各分野の得点率は以下の通り。
なんとも私立文系らしい結果です。
苦手意識のあったディープラーニングの手法はやはり得点率が悪いです。
数理・統計なんて33%…
しかし、記憶力だけでどうにかなる部分をしっかりと取れていることが今回の合格につながったのだと思います。
ということで、理系に苦手意識のある方でも、取れるところをしっかりとればG検定は受かります!(保証はしません)
25時間の勉強時間で受かる試験なので、コスパはいいかも…?
この勉強方法はあくまで私個人の見解なので、これだけやればG検定に受かるという保証はできません。
ただ、私のように理系科目が苦手な方でも受かるという事例を見てもらうことで、少しでも勇気につなげられたら幸いです。
自分にあった勉強方法を見つけて、皆さんもぜひG検定に合格しましょう!!