2024年06月25日
前回は「フィード追跡」の項目履歴管理機能について確認しました。
今回はもう一つの項目履歴管理機能「項目履歴管理」の設定を確認したいと思います。
2023年に「項目履歴管理」機能に追加された項目、行動とToDoの設定方法も見ていきましょう。
問題
DHリアリティーは商談オブジェクトの項目更新履歴を有効にしています。顧客要件の増加により、アプリ開発チームは、テキストエリアロングをリッチテキスト項目に変更し、最大1000文字とより適切な説明を入力できるようにしたいと考えました。チームが考慮する必要がある事項はどれですか。2つ選択。
A.すべての長さのリッチテキスト項目がレポートに完全に表示されます。
B.監査証跡はREST APIの抽出を通じて利用できます。
C.項目履歴追跡は255文字以下の値の変更を記録します。
D.カスタム項目のデータ型を変更するとデータが失われる可能性があります。
追跡する特定の項目を選択して、オブジェクトの [履歴] 関連リストにその項目履歴を表示できます。
・追跡を有効にした日時から履歴を追跡します。
・18 か月間項目履歴データを保持します。
・項目履歴管理データは、データストレージ制限に含まれません。
・ほとんどのカスタムオブジェクトと標準オブジェクトの項目履歴を追跡できます。
・すべてのエントリには、日付、時間、変更内容、変更者が含まれます。
・項目履歴の追跡は、項目で有効化された日時から Salesforce で開始されます。
・過去 18 ~ 24 か月間の項目履歴を取得するには、データローダーまたは queryAll() API を使用します。
・編集時に 255 文字を超える項目の変更を追跡しますが、元の値と新しい値は記録されません。
・現在のユーザーの権限が適用され、システムコンテキストで行われた変更は記録されません。
※システムコンテキストで行われた変更とはフローによる項目更新などを指します。
次の項目は追跡できません。
・数式項目、積み上げ集計項目、または自動採番項目
・作成者および最終更新者
・[AI 予測] チェックボックスがオンになっている項目
・商談の [期待収益] 項目
DHリアリティーは商談オブジェクトの項目更新履歴を有効にしています。顧客要件の増加により、アプリ開発チームは、テキストエリアロングをリッチテキスト項目に変更し、最大1000文字とより適切な説明を入力できるようにしたいと考えました。チームが考慮する必要がある事項はどれですか。2つ選択。
A.すべての長さのリッチテキスト項目がレポートに完全に表示されます。
レポートには標準のリッチテキストエリアの最初の 999 文字、カスタム項目では、最初の 255 文字のみが表示されるため正しくありません。
B監査証跡はREST APIの抽出を通じて利用できます。
このような制約はなく、対象オブジェクトの「履歴」から確認できるため正しくありません。(項目監査履歴)
C項目履歴追跡は255文字以下の値の変更を記録します。
正解です。(項目履歴管理)
Dカスタム項目のデータ型を変更するとデータが失われる可能性があります。
正解です。(項目履歴管理) 解答はCとDです。
行動および ToDo の履歴の考慮事項
・履歴に変更が反映されるまで、最大で数分かかる場合があります。
・行動または ToDo のオブジェクトあたり最大 6 個の項目を追跡できます。
・活動を削除した後、履歴は、その削除が活動と同期されていないため、利用可能なまま残されます。
・特定の項目の履歴レコードを削除することはできません。
・Lightning ページに行動や ToDo のレコードの活動レコード履歴コンポーネントを配置します。
・履歴リストは、オブジェクトマネージャーで項目履歴管理を有効にするまで空のままです。
Salesforceの項目履歴管理機能、「Chatterフィードの追跡」に続き、「項目履歴管理の設定」に関する問題と設定手順の確認をしました。
それぞれの機能には制約もあり、使用する環境に合わせて、適切なものを選べるようになりたいと思っています。
「設定できないもの」は実際に見ることがなく、知識があいまいになりがちですので、今回はあえて「できないもの」の確認もしてみました。
テスト対策として、お役に立てれば幸いです。